2013年11月21日木曜日

なぜ起業チームにはプログラマーが必要なのか

IT産業は起業にもっとも向いた産業とよく言われます。

当初の資本金はあまり必要でなく、無難なビジネスモデルを構築すれば、早期にお金が入ってきますし、とてもうまく行けば人数などを増やすことなく加速度的に売上を増やしていくことができます。

しかしITビジネスを作り上げるためには、創業メンバーにプログラマーがいなければうまく行きません。

ITビジネスにおいて、ソフトウェアシステムとビジネスは密接に結びついているため、ビジネスとシステムのすりあわせをできるプログラマが創業メンバーにいなければいけないのです。

単なる外注や、一従業員のように受け身の立場でシステムを構築する人は、システムの仕様がきっちり決まっていればちゃんとした仕事をしてくれるでしょう。

しかし、システムの仕様を決めるのは、ソフトウェアの高度専門家でなければできない仕事です。

かといって通常の会社に外注して仕様を決めてもらおうとしても、ビジネスに対するオーナーシップを持っていませんから、システムの必要性からビジネス自体を変更したりすることができず、中途半端な仕事に終わってしまいます。

システムの仕様決定には、ビジネスのオーナーシップを持つ創業者レベルの人が携わるのが望ましいのです。

またシステム作成と仕様作成は一貫して同時並行して行うことが望ましいのです。なぜならシステムを作っている途中で、新たに設計上、ビジネスを変更したりする必要が明らかになるからです。

しかし外注する場合は、予め仕様を決めて発注しなければ、予算が確定しませんので、契約を結ぶのが難しくなります。

予め仕様を決めて発注してしまえば、予算は確定しますが、こんどはできあがったものが思うようにビジネスに適合するとは限らなくなります。


そういうことから、可能な限り、プログラマを創業メンバーとして迎え入れて、給料ではなく志に共感してくれて、株式をシェアすることで一緒にやってくれる人を探すことをおすすめします。(なかなかそういう人はでてこないとは思いますが)

もちろん「給料がなければ嫌だ」という人でも仲間にいれて良いと思いますが、とにかく企画レベルから参加してもらい、プロジェクトのオーナーの一人として扱うことが大切です。

単なるシステム開発会社に外注してシステムを作ってもらうというやり方では、IT起業が成功する確率は大幅に下がることでしょう。

プログラマではない人が、優秀なプログラマを探したり、優秀なプログラマを見分けることはなかなか難しいので、そこは悩みどころですね。

とはいえ、きちんと責任をもってチームメンバーとしてプログラムを書いてくれる人であれば、平凡な能力なプログラマーだとしても、外注先の優秀なプログラマーよりもマシであると僕は思います。

私自身は現在プログラミングの仕事はお受けしておりませんが、ITビジネスの企画・戦略・仕様策定のお手伝いなどのお仕事や、優秀なプログラマを抱える会社の紹介などしておりますので、 arai@mellowtone.co.jp までお気軽にお問い合わせください。

あと最近ではソニックガーデン永和システムマネジメントのように、プロジェクトのオーナーシップを持って共同開発という形でシステムを作ってくれる会社もあるようなので、プログラマがどうしても見つからなければ、そうした会社に依頼するのも一つの手かもしれません。

ではでは。

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