2017年1月11日水曜日

The Curious Expedition - 日本語レビューと攻略


休暇でインド滞在中にネットが全然つながらない状況に陥り、観光も面倒で暇だったのでゲームをいろいろやってました。

The Curious Expeditionという探検ゲームの日本語情報があまりないようなので、ちょっとブログに書いてみることにしました。

このゲームは、19世紀の探検家となりパーティを引き連れて黄金のピラミッドを探すというゲームです。プレイヤーが主に操作することは、どのようなパーティを作るか、どのようなアイテムを持ち込むか、どのようなルートで探検するか、の三点になります。

しかし追加メンバーやアイテムは提示されたランダムな選択肢の中からしか選べないし、マップもランダム生成なので、非常に運の要素が強いゲームです。そのためセーブロードは不可で、一回こっきりの勝負になっています。


そういう意味では、名作ゲームFaster Than Lightとやや近いのですが、Faster Than Lightほどプレイヤーがコントロールすることが多くないので、ちょっと底が浅いです。そのかわり、より気楽にプレイできるのでスキマ時間に遊ぶのにちょうどよい感じです。

探検途中には、敵と遭遇して戦闘になったり、村を訪れて取引をしたり、洞窟や遺跡などを漁ったりするというイベントがありますが、イベントの種類は非常に少なくて残念ですね。

本作の最大の問題点は、戦闘でしょう。戦闘すると、あまり報酬がもらえるわけでもないのに、確実に大きな痛手を受けてしまうという仕組みになっています。戦闘を避けられれば避けられるほど有利になるので、ステルス系の技能を持ったキャラクターが圧倒的に有利です。それがゲームプレイの幅を狭めています。あと戦闘の仕組みはサイコロ頼みで、はっきりいって面白くないです。

そうした問題点のため、いまいちゲーム性は深くはないのですが、味のある8bit風グラフィックと、さくさく動く操作性のため、さくっと気持ちよく楽しめるゲームに仕上がっています。


さてゲームの遊び方ですが、このゲームは操作性が良くできているので、あまり悩むことなくどんどんプレイできるのが良い点です。

基本戦略としては、敵をよけて、コンパスの方向に向かってピラミッドを探すということになります。そのうえで、ほかの探検家と競争するための名誉点を稼ぐため、遺跡か洞窟をいくつか荒らして、いくつかの戦利品を確保することが必要です。

最初はプレイヤーキャラクターをCharles Darwinあたりで始めることになるかと思いますが、そうすると戦闘を完全に避けることは難しいでしょう。そのため、なるべく銃を購入したり、戦闘できるパーティ構成を作ることが必要になります。



しかしプレイヤーキャラクターとしてMary Kingsleyがアンロックされれば、本人のスキルとしてステルスを持っている上に、スタートメンバーのNative Warrirorもステルスを持っているため、敵を怒らせないで通過することが可能です。Native Warrirorのレベルを上げれば、ほとんど戦闘することなくクリアしていけるでしょう。

敵をよけることの次に大事なのが、アイテムスロットの数と、Sanityの値です。

初期からつれているDonkeyのスロット数はミッションの合間で50払えば一つ増やすことができますので、これはぜひやっておくべきです。アイテムスロットが多ければ、水を多数持つことで砂漠のミッションを簡単にクリアできるようになります。ジャングルを通り抜けるにはマチェーテを金で買う必要がありますが、砂漠ならタダで高速に渡れるので有利です。

パーティメンバーはイベントで失われることがありますが、そうなると荷物を持てる数が減って窮地に追い込まれるので、なるべくメンバーが失われる危険があるイベントを避けるべきです。Donkeyはわりと死ににくいので、そういう意味でもスロット数を増やしておくと役立ちます。

Sanityはゲームの基本中の基本ですので、高ければ高いほどいいのは当然です。Missionaryを連れていくことと、チョコレートバーを多数持っていくことでsanityの確保ができます。この点でもMary Kingsleyは初めからチョコレートバーを持っているので有利です。

Shrineを荒らすと地形変動がおこり、最悪の場合は即死するので、どうしてもfameが足りない場合以外は荒らすのは避けるほうが無難です。できればCaveに潜ってMummyを取りましょう。それだと松明を消費する以外にはペナルティはありません。

これでとりあえず初級者モードはクリアできるかと思います。中難易度になると、コンパスが信用できなくなること、戦闘を回避するのに必要なwarriorのレベルが非常に高くなることの二点により非常に厳しい戦いが強いられます。さらにモンスターは異常に強くなってきますので、戦闘になったら即座に逃げるしかないかと思われます…。

先日プレイしていたら中難易度でとても運良く進んでいったのですが、最後の方でちょっとミスを連発し、最後のピラミッドまであと数歩のところで全滅していまいました。残念でした…。

2016年11月12日土曜日

中国でも香港SIMで自由にインターネットを

以前、中国でVPNを使ってインターネットアクセスを試みたという記事を書きましたが、あれはほとんど失敗といっていいくらいつながらない状況でした。

中国のインターネット検閲装置である金盾はかなりよく出来ていて、SSLのように一般的に使われるプロトコル(それ自体は制限されていない)であっても、その接続がVPNに使われているかどうかをトラフィックから検知し、検知すると大幅に通信速度を制限して使い物にならなくするという機能がついているようです。(これは極めて高度な仕組みであり、これを大規模に実装するには高度な技術力と莫大な資金が投じられていることは間違いありません。)

そのためVPNで通信していると、しばらく時間が経つと全く通信できなくなるということがしばしば発生します。使っているサーバーや業者によっては安定してつながるという説もありますが、本当かどうかはよくわかりません。

しかし現在、誰でも安定して中国からインターネットにアクセスする方法があります。

それは香港SIMを使うことです。

中国政府は、携帯電話の海外ローミングによるインターネット利用は規制していません。おそらく外国人が使う分には構わないという判断や、他国の通信会社との取り決めなどの政治的理由によるものや、プロトコル上他国を経由して通信するので技術的に規制困難などの理由によるものかと思います。

(しかし香港SIMは本人確認なしで買えますし、完全プリペイドなので、自由に他人に譲渡することができてしまいます。これを中国に輸入して大量に売りさばく人がでてきたら中国政府は困ってしまうのではないかと思いますが?)



海外ローミングは一般的には高額なものですが、香港SIMは中国国内での通信を比較的安価に提供しています。一番割安な「跨境王4G香港號碼版」では、1GBあたり118香港ドル(約1600円)で利用可能です。これは日本のMVNOに比べれば高額ですが、世界的にみればさほど高くない水準と思います。

現在、これを利用しながら1ヶ月の中国旅行を行っていますが、とても安定して使えています。これをもっと早く知っていれば、台北ではなくて中国に語学留学できたのに!と悔しい思いで一杯です。ただローミングしてPCからウェブを見ていると1GBなんてあっという間に使ってしまうので、お金がかかってしょうがないですが…。(ちなみにウェブでクレジットカードでトップアップ可能)

注意点として、中国についてSIMを入れて起動してから、回線が開通するまでに数時間かかったことです。最初は壊れているのかと思い、とても不安になりました。しばらく待ちましょう。



海外SIMを使うのは難しいことではありませんが、SIMロックのかかっていない携帯電話が必要です。それをもっていない人は激安のWifiルータを買うといいでしょう。ただし普通の携帯電話で海外SIMを使うのと違って、利用には多少のITの知識が必要になります。

このモバイルWifiルータだと、電話を発信する機能がないので、海外プリペイドSIMで必須となるデータパッケージの選択や、トップアップ(プリペイド料金追加)ができないんじゃないかという疑問符がつくので、長期の旅行にはむいてなさそうです。

中国の滞在予定が短い人や、あまりデータ通信量の多くない人は、こちらの旅行者用データ専用カード(7日間または30日間)を使ってもいいかと思います。自動でデータパッケージが適用になるので、電話機能がなくても利用できます。



ちなみに、これまでも中国国内に拠点を置く大手外国企業は、中国政府の許可を受けて正式にVPNや専用線を利用することで海外と自由に通信ができていました。最近、それを一般の個人や小規模法人に提供し始めた日系企業があるようです。

こちらのグローバルゲートウェイでは、通常の中国国内のインターネット回線に、こちらの会社が提供するヤマハルータを設置することで、公式に許可を受けた対外回線に接続することができ、高速かつ安定した通信ができるそうです。

実際に使ったことはないのでわかりませんが、こういうサービスがあるのなら中国に住むことも可能だなぁと思いました。

2016年10月25日火曜日

旅行中に鼻うがいする方法

さいきん鼻の健康に気を遣っているため、鼻うがいをしています。

鼻うがいをするためには、生理食塩水が必要なのですが、旅先にいちいち計量スプーンやカップなどを持ち運んで、塩と水を計量して作るのは邪魔すぎますよね。

で、何とかする方法はないかとAmazonで色々と探していたら良い方法が見つかりました。1gなどのサイズに小分けにされた塩が売られていたので、それを鼻うがい用の容器(80ml前後)のものに直接いれて、水をいれて振り混ぜればOKです。

これだと生理食塩水よりは塩分が多い高張食塩水になってしまいますが、それでも健康上の問題はないようです。ちょっと塩辛いのが難点ですが。





2016年10月18日火曜日

電源が切断されると警報を発する装置を作った

会社の事務所で、しばしば電源コンセントがいつのまにか抜けているという問題が発生してました。

電源が抜けているのに気付かないと問題が起きる場合もあるので、電源が切れたときに警報を発する装置が欲しいと思いましたが、軽く検索しても見当たらないので、自分で作ってみることにしました。電気回路について学んだことはないので、見よう見まねでやってみるのも面白いかな、と。


電源が切れたらブザーを鳴らすような回路を作るのは簡単だろうという読みがありました。

ブザーの電源に電池を使えば簡単ですが、電池の寿命などの問題があるので、電気二重層コンデンサを使って、接続中はコンデンサに充電し、電源切断時にコンデンサの電力でブザーを鳴動させるという回路を考えてみました。(その方が回路設計上も面白いですし)

ちょっと調べたところ電気が流れているかどうかによって回路を切り替えるには「リレー」という部品を使えばよいことが分かったので、それで回路設計を開始しました。

回路設計にはブラウザで動作する回路シミュレータ Falstadを使いました。


実装にはブレッドボードを使っています。

当初、実装したところコンデンサからリレーに電力が逆流してリレーが復帰しないという設計ミスが判明し、急遽ダイオードを発注して追加するというような問題もありましたが、あとはすんなり完成しました。

簡単な回路ですが、一から自分で設計することができ、抵抗、コンデンサ、リレー、ダイオードなどの基本的な素子をいろいろ使うことができたので楽しかったです。

2016年10月14日金曜日

【不眠症対策】毎日アイスノンを頭に巻いて寝ています

先日の記事で、頭を冷やすことによって不眠症を治療する器具がFDAに認可された話を書きましたが、twitter上で「アイスノンでもいけるのでは」という指摘があり、さっそくアイスノンを買って実験しています。

「アイスノンベルト」という頭に巻く商品と、「アイスノンソフト」という枕として敷く商品があり、両方買ってみました。

最初は試しに両方装着して寝たんですが、アイスノンソフトは朝になってもやや冷たいくらいの強力な保冷能力を持っており、それで首から冷やされると全身冷え切ってしまいます。朝になると風邪みたいな状態になってふらふらです。これはちょっと僕には向いてないな、と。

アイスノンベルトはなかなか良い感じです。1時間くらいで保冷力がなくなってしまうんですが、まあ寝ようと思ってから装着して1時間くらい頭をひやせればそれでいいと思うので、とりあえず満足しています。

装着直後は冷たすぎるので髪の上から冷やして、ぬるくなってきたら直接おでこの皮膚にあてて冷やしています。

効果があるかどうかはわかりませんが、私としては悪くないかなという感じです。

2016年10月4日火曜日

病院をどうやって選ぶのか? - 因果関係と前後関係

(この記事は一般向けではなくて、特定の記事への異論として書いているので、その記事を読んでない人が読んでも面白くないと思いますので、飛ばして下さい)

先日、「健康は命より大事」 – 実践編 – - Kwappa談話室という記事が流れてきて、非常にもにょもにょしたのですが、一週間以上経過しても心のもにょもにょが収まらないので異論記事を書くことにしました。

この記事を書かれたのは私と同じソフトウェア業界の方であり、共通の知人が納得したようなブクマをつけていたので、まあ、ここは一つ異論を言ってみても何かの参考になるかもしれんと思ってます。

この記事は、「高熱が出て数日間寝込んだ→大学病院に行って徹底検査を受けて抗菌薬の静注を受けた→治った→なので数日間寝込んだら大学病院に行くべき」という記事なのですが、端的にいってものすごく因果関係に疑問がある記事だと思われます。

私は医師でも医療関係者でもないので、病気や治療や検査についてはわかりませんが、単純に論理的誤謬がはなはだしいにも程があると思いました。

具体的に以下のような疑問が生じます。

  1. 抗菌薬を静注投与したことによって回復への道のりは短縮されたのか? ただ家で寝ているだけでは本当にいかんかったのか?
  2. 大学病院に行かなければいかんかったのか? 近所の医者では本当にいかんかったのか?
  3. 仮にこのケースで大学病院に行ったことが最善であったとして、それは他の読者にとって一般化できる法則なのか?
人間の身体は複雑であり、外部から観察した場合は、あくまで確率的な推定を置くことができるだけです。だから今回のケースについて、著者が間違った行動をしたということは言えませんが、かといって近所の医者の判断が間違っているということも言えないわけです。

なぜか著者は、もし近所の病院に行ったら治っておらず、大学病院に行ったことがとても良かったという断定をしており、それが一般的な事例に適用できるとして他人に大学病院に行くことを極めて強く勧めているわけです。そこには何の論理的裏付けもありません。ここが大変もにょもにょする所です。

実際には、著者は近所の病院には受診しておらず、電話で看護師と話したにとどまります。また近所の開業医を受診して血液検査を受けたというが、再度受診して結果を聞いたのかもわかりません。後医は名医という言葉がありますが、最初は単なる風邪程度と思っていても、時間が経てば重大な病気かもしれないという疑いが増えてくるわけです。 

これらの事象では、何の因果関係も明白ではないし、相関関係すら明らかではないのに、それでもって「絶対に大学病院へ行け」と断言してしまうことに非常に不思議な印象を抱きました。

著者は、大学病院にいって隅から隅まで検査してもらって、入院して抗菌薬静注を受けたことですっかり納得したようですが、実際にはそれは過剰な検査や治療だったということも可能性としてはあるわけです。もしも小さな病医院に患者を軽症だと見なすバイアスがあると言うならば、大きな病院には患者を重症だと見なすバイアスがあるということも逆に言えるわけです。(実際にそのようなバイアスがあるかどうかは知りませんが)

有名なプログラマである著者が、なぜこのような単純な誤謬を犯すのか、不思議でなりません。


もちろん、どの医師を受診するかということは、とても重要な問題であり、情報が少ない問題でもあると思います。

医師や医療団体が「患者はどのような心構えでどのような医療機関を受診すべきか」に対して、一貫性があり誠実な情報開示をしていないように私には感じられます。

医師は、ときには「風邪のように見えても危険な病気が隠れている場合があるから自己判断せずに早い受診を」というようなことを言う一方で、「救急外来は疲弊しているから、軽症で受診するな、軽症で救急車を呼ぶな」などということを言ったりします。はっきりいって「じゃあ軽症とは誰がどのように判断するのか? 軽症かどうか患者が判断できるなら医者いらんわ!」としか言いようがないと思いますね…。

このような一貫性のない情報を垂れ流すのではなく、「どのような症状のときに、どのような医療機関をどのような基準で選定し、いつ受診して、どのように訴えをすればいいか、それからの検査や治療の流れはどのようになるか」ということをまとまった情報として提示すべきでしょう。

そのなかで「病院受診マニュアル」というブログはなかなか良い情報を提供していると思いました。ブログとして雑多な記事で埋め尽くされているので、実際に医者を探している人にとってはちょっと読んでる暇ないよ、という感じだと思いますが…。

このような本音ベースで、病院を受診するためのマニュアルが、ひとまとめに読みやすくなれば大変需要があると思うので、誰か作ってもらえないものでしょうか?

2016年9月15日木曜日

疑似科学とどのように向き合うべきか

さて前の記事の続きです。

前の記事で長々言ったことをさくっとまとめます。

まず私は疑似科学を批判したり論駁したりすることは全く意味がないと思っています。

なぜなら、多くの場合、疑似科学を信じている人は科学的に正しいかどうかに興味を持っていないので、科学的に間違ってるとか合っているとかいう議論は意味がないからです。

さらに疑似科学的な言説は世の中にあまりに多すぎるので、一つ一つ批判していたらキリが無いどころか、社会的に抹殺されかねないとすら思います。

では、どうしたらいいか?

それには三つあります。


1. 批判ではなく教育をすること

全ての人が正しい科学的知識をもって正しい考えを持つなどということは現実的ではありませんし、そうなるように教育することなどは不可能でしょう。

しかし科学教育において重要なキーポイントとなる考え方というのは存在すると思います。

例えば「対照試験」という考え方は、水素水のような健康関連分野から、オーディオオカルトのような分野まで幅広く一刀両断にする知識を持つことができるだけでなく、実社会において仕事や学問などに役立てることができるという素晴らしい知識です。(対照試験は、科学研究や工学や医学の世界だけでなく、マーケティングの世界でも広く使われています)

このような優れた考え方を普及させるために全力を注ぐべきではないでしょうか? また、物事を適切に疑うような多面的な考え方の育成や、ディベートの授業なども役に立ちそうです。

また、もし疑似科学批判をするのでも、このようなキーポイントに的を絞った批判をしなければ、余計に議論を混乱させるだけと思います。

水素水を批判するのに適切なのは「適切な対照試験を経ていない」という一言だけです。「飲料水に水素を入れることなど不可能」みたいな言説は不適切です。じゃあ実際に飲料水に水素を入れちゃった人がいたらどうするのか?という話です。


2. どうしても批判する場合は、非科学性ではなく、言説を取り上げている社会的文脈を踏まえて批判すること

それでもどうしても批判しなきゃいけない場面というのもでてきます。例えば、反ワクチン運動だとかいうようなものは一切許容出来ない言説です。また新聞やテレビのような影響力の大きいメディアでは、健康や医療の偽情報がでることなどは許容出来ないでしょう。

私は、反ワクチン運動を広めるような発言であれば、facebook上の普通の友人であっても、必ず絶対に反論することにしています。それが友情を傷つけるとしても、反ワクチン運動だけは社会的に絶対に許してはならないからです。

しかし、そのときに「反ワクチン運動は科学的に間違っている」などということは全く意味がないことだと思います。そもそも反ワクチン運動を信じる人は、科学的正当性などに興味がないどころか、「何が正しいのか、何が嘘なのか」などということ自体に一切の興味をもっていないと思います。

だから私は「反ワクチン運動が広まれば、多くの子供達が苦しむことになる」ということに絞って伝えます。とにかく子供たちが苦しむ、というイメージを伝えることが大事です。その理由はあまり大事ではありません。

反科学性を批判するのではなく、その偽の言説が社会的にどういう悪影響があるのかを、その発言した相手だとか、記事を載せた新聞社だとか、そういうところに直接に伝えなければいけません。


3. なぜ疑似科学が生じるのか、その理由について考察する

僕は、この数年間、とても不思議に思っていることがあります。facebookで世界の友人の発言を見ていると、女性の間で、なぜか自然派志向みたいな不思議な宗教的な発言がとても多いということです。

○○という食品は自然だから良いとか、ヨガをして空気中の何とかパワーを取り入れようとか、○○という食品は化学成分が含まれているから悪いとか。

こういう発言は、世界のどこの女性にもかなり広まっています。そういう発言をおおっぴらにしない人でも、じつは化学調味料は健康に悪いと信じていたり、そのような価値観を持っている人が大勢います。

こうした考えは今に始まったことでもないでしょうが、なぜこうした発言がミームとなって世界中に広まるのか? なぜ疑うことをせずに、こうした発言を受容するのか? その点が私にとってとても興味深いと思っています。

なぜそうしたミームが強力に広まるのか、逆にどうしたら良いミームを広げることができるのか? そういうことを考えなければ対策は難しいように思います。