僕にとって「起業して一番よかったこと」は、リーダーシップが身についたことです。
リーダーシップとは、他人に命令したり指示を出したりすることではなく、何事にも主体性を持って、能動的に働きかける考え方を持つということです。
日本人というのは、とかく何か不満があっても行動に移さず、他人のせいにするという考え方が染みついているものです。政府が悪い、会社が悪い、上司が悪い、部下が悪い、しまいには買ってくれない顧客が悪いとまで・・・
起業家・経営者にとって、世の中は「コントロールできること」と「コントロールできないこと」の二種類です。
コントロールできることは、すべて自分の責任です。それをどのようにコントロールして成果を出すかが求められます。
コントロールできないことを見れば、どうやればコントロールできるようになるか、他に代替案がないかを考えますし、どうやってもコントロールできないことであれば黙って諦めます。
結果として、世の中に対して愚痴を言うことはなくなり、不満があれば能動的に行動して解決するという方向性になります。
「世の中なんて一個人の力では変えられるわけがないんですよ」みたいなことを言う人もいますけど、そんなもんでもないですよ。僕がはじめたWinny事件支援活動では、最高裁で無罪を勝ち取ることができました。ネット医薬品販売訴訟や、一票の格差訴訟なども世の中を動かしています。
この、困ったことがあれば自力で解決する、という姿勢は人生をハッピーにしてくれますので、起業で得たもののなかで一番良いものですね。
人間にとって最もストレスとなることの一つは、無力感にさいなまれることです。それが解消されるだけで、人生はかなりマシなものになるのではないでしょうか。
また、何事もコントロールしたり、「もし自分がコントロールできるとしたらどうするだろう?」と考えることで、考える力や、問題解決する力がどんどんついてきます。
これはとても良いことでした。
逆に、他人のせいにする癖が抜けない人は、起業すると大変悲惨なことになりますので、起業しないほうがいいでしょう。真顔で「部下が動かないから困る」とか「顧客が理解がないから買ってくれない」とかいうことを言う社長がいますので・・・
この本は実はリーダーシップについての本です。人事・教育担当者や若者におすすめ。
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