2011年5月14日土曜日

週四時間だけ働く

連休中は海外旅行に行っていました。そこで読んだ二冊の本が、福翁自伝と、「週4時間」だけ働くです。この二冊はたまたま意外と似通った主張を持った本であったことが面白い点です。どちらも「独立」がテーマである点で共通しているのです。

本稿では、まず「週四時間だけ働く」をご紹介します。


「週四時間だけ働く」は翻訳された当時は結構な話題となったようです。いかにして自分の働く時間を減らしていくかという本です。そのためにアウトソースを活用したり、雑用などを減らしたりしていくことが載っています。

私は、現在推進中のメイシーという事業では、小林というパートナーと一緒に仕事をしています。が、新規事業をやるにあたり、小林が既存事業の運営で手一杯のため、次は久しぶりに自分一人で推進することになりました。

一人で事業を推進するためには、とにかく雑用や人との面会などを極限まで減らす必要があります。もし雑用をしていたら、事業戦略や研究開発に十分集中できなくなって、私の強みを活かすことができません。

そのために本書を読んで、週四時間の考え方や実践法を学ぶことにしました。本書は、自己啓発本的な要素と、事業の構築法、事業の自動化方法などの実践的な要素が、半々くらいの割合で混ざっています。いかにもADHDの人が書いたような飛び飛びの本で、すこしごちゃごちゃしてるのですが、読みにくい本ではありません。

本書の主張は、以下のようなものです。

1.とにかく雑用や不要なタスクを減らせ、断れ。そして自由を勝ち取って旅行しまくれ!
2.自分の事業や副業を立ち上げて、それをITやアウトソースを活用して完全自動化しろ! そうすれば一切働かなくても金が入ってくる。

いかにも怪しい主張です。普通の人がこれを読んで真似をしてもうまくいくかどうか定かではありません。しかし事業家にとっては非常に役立つ考え方が多いと思います。しばしば雑用に埋もれてしまい、本来、社長がやるべき重要な仕事ができてない人が多いですから。

本書の著者の事業では、秘書、サポートセンター、物流(フルフィルメント)などを全てアウトソースすることで、自分はマーケティングだけに注力すれば良いという仕組みになっています。アメリカはアウトソース先進国なので、容易にここまでのことができるようですが、日本でもこうした仕事のアウトソース先は色々あるだろうと思います。

ITの世界で普及してきたelanceodeskのようなクラウドソーシングも紹介されています。

とくに面白いと思ったのは、秘書をインドにアウトソースする方法です。個人的な秘書から、ビジネス上の秘書まで、オンラインで完結する仕事はすべてインドにアウトソースできるとのことです。これは英語圏ならではの強みですね。

マーケティングについては、ダイレクトレスポンスマーケティングの初歩が説明されています。ダイレクトマーケティングについては、稿を改めて良い本を紹介したいと思います。

こうした工夫を活かすことで、著者の事業では一人も従業員を雇うことなく成功を収めています。

経営者には一読の価値のある本です。経営者でない人も、独立心を養うために読んでみても良いかもしれません。

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