2015年2月1日日曜日

やっぱり日本には起業家が足りない!

「日本には起業家が足りない」なんてことを安易に言う人々には、皆さんもうんざりしていることかとは思います。しかしやっぱり全然足りないですね・・・

日本には優秀なプログラマは大勢いるかと思いますが、彼らがシリコンバレー並みの待遇を得られない理由の多くは、やはりビジネスを作ってお金にできる人が足りないということに尽きるでしょう。

ソフトウェアを活用して大金を稼ぐ人がどんどん増えてくれば、プログラマの待遇も上がるでしょう。

まだまだ日本にはソフトウェアビジネスを立ち上げる多数の余地があると私は思います。私自身も色々なアイデアを持っていますが、全てを実現する時間や金はありません。


とはいえ、ビジネスを作るというのは簡単なことではありません。

受託開発のように、労力を売って稼ぐ商売であれば、優秀な人であれば、比較的簡単に立ち上げることができるでしょう。初月から一人あたり数十万円以上の売上が立ちますからね。[1]

しかし独自製品販売のように仕組み作りが必要な商売になってくると、失敗率もぐっと上がってきますし、売上が立つようになるまでには時間と費用を負担しなければなりません。そうすると、単なるプログラミング能力+営業力というレベルではやっていけなくなります。

起業家になるためには学校に行って何かを学ぶとか、特定のスキルを身につけるという話ではありません。起業して、実地で学ぶしかないのです。

どうしても多数の失敗を重ね、その経験から学び、なんとかして事業を成功させて行くしかないでしょう。はっきりいって本当に大変な仕事なので、誰にでも勧められるというものではありません。


起業には、なによりも資金力か時間が必要になってきます。

なぜなら失敗を重ねて学び、いつか成功につなげるためには、資金か時間のどちらか、または両方を注ぎ込まなければいけないからです。

では、普通の人には起業は難しいのでしょうか? そうとも限らないのが、今のIT業界の状況です。

2014年を振り返ってみると、ベンチャーキャピタル[2]がとても活発に活動しており、投資を受けやすい年であったな、と思います。

またプログラマやその他の人材なども、かなりスタートアップ企業[3]に興味を持っており、何の実績も無いような零細企業であっても、ちゃんとした人を雇える状況になってきているようです。

そうなると、アイデア、チーム、実績、やる気、スキル(主にプログラミングか営業力)のようなものがいくつかあれば、誰でも起業することは可能という状況になってきています。

とくに自分や仲間がプログラムが書けるなら、当面は自分たちの生活費だけでいけますので、小額の資金を受け取るだけでも、かなり進捗をだせるので有利です。製品が完成すれば、また次の資金を受け取ることもできるでしょう。

2014年は、本当に起業やベンチャーキャピタルなどが身近になってきた年だったかな、と思います。ぜひここで起業家がどんどん出てきてくれるといいかなと思いますね。


素晴らしい大企業に勤めてるような人にとっては起業はリスクですが、もともと自分の実力で食べているような若者にとっては起業はリスクでも何でもないでしょう。

最悪、失敗して借金[4]かぶっても、ヤクザからお金を借りたりしなければ大丈夫ですって。

ただ日本ではキャリアを捨てるということは大きなリスクだと思うので、中高年の勤め人は安易に会社を辞めたりしないほうがいいと思いますね。私は中卒ニートなので、まともな会社員の人生は良く分かりませんが、起業失敗して損した人は結構見てきました。

個人的には起業することをそんなに薦めないですけど、やってみたい人にとっては今は大きなチャンスなんじゃないですかね? 少なくとも仕事にやりがいがあることだけは保証します。

  1. 受託開発が悪いというわけではないが、価格はプログラマ全体の需給で決まってくるので、個人が飛び抜けて高給を取るのは難しいでしょうね。もちろん他の人では実現できない能力によって、顧客企業に大きな利益をもたらせれば別ですが。
  2. ベンチャーキャピタルとは、企業に対して資本金としてお金を渡す代わりに株を受け取り、その企業を上場させるか他社に売却させるかして、お金を稼ぐという投資業です。融資と違って、失敗したら返さなくて良いのがメリットですが、しれっと「失敗したら創業者本人が買い取る」とかいう条項を契約書にいれてたりするので気をつけましょう・・・
  3. スタートアップ企業という言葉が、この数年、主に東京のIT業界でちょっとしたブームになっているように感じます。スタートアップ企業とは、主にベンチャーキャピタルの投資を受けて、極めて速いスピードで成長を目指す企業のことです(たぶん)
  4. 日本では起業家に金を貸してくれる金融機関なんてない!という人もいますが、実際は国金(日本政策金融公庫)がたぶん貸してくれると思います。とりあえず相談に行きましょう。最近は、本人保証[5]無しのプランもあるという噂なので、それならベンチャーキャピタルよりずっと安い資本コストで調達できるので、もし取れれば非常においしいですね。
  5. 法人が金融機関から融資を受ける場合は、基本的に経営者本人の保証が求められます。そのため法人が倒産すると、経営者は、金融機関からの融資に関しては、個人として返済することを求められます。でも、まともな金融機関なら腎臓売れとか言わないと思いますよ。

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