2013年8月1日木曜日

oDeskで本格的な開発プロジェクトをやってみたよ

oDeskをつかって本格的なソフトウェア開発プロジェクト(1人月)をやってみたので、そのご報告です。oDeskをつかってみようと思う方には、かなり参考になるのではないかと思います。

oDeskとは、世界中にいるフリーランサーやアウトソース企業にさまざまな仕事を頼むことができるアウトソースサイトです。他のサイトと比べた特徴としては、作業内容の記録ツールを使った時給払いに対応していることです。クレジットカードで支払いできて送金も楽ちんです。

今回なぜoDeskを使ってみたかというと、純粋に海外アウトソーシングに興味があった点が一つ、もうひとつは少しでも開発コストを減らせないかという考えがありました。

開発コストの観点から言うと、oDeskで雇える人のうち、しっかりした実績があるような人の時給は$25くらいに設定されているので、人月40万円くらいの計算になります。

日本でもジュニアプログラマなら人月40~60万円くらいで雇うこともできるのではないかと思いますし、相当優秀なシニアプログラマでも人月80~120万円くらいなことを考えると、コスト削減効果としては、ちょっと微妙です。クラウドワークスを見れば、時給2500円くらいで働いてくれそうな人がごろごろいますし・・・

そういうわけなので、今回oDeskでの発注に踏み切ったのは、海外アウトソースの実情を知りたいという好奇心の点が大きいかもしれません。


使ってみて最初に思ったことは、プロジェクトマネジメントがしんどいということです。

英文でやりとりしたり、英文仕様書を書いたりする手間を考えると、プロジェクトマネージャーである私の作業時間が取られてしまいます。

そしてお互い外国に住んでいるわけなので、もしトラブルになったとしても訴訟などを通じて解決することは現実的ではなく、すべてを慎重に交渉して進めていく必要があります。また赤の他人に依頼するとなると、やりとりにもかなり気を遣います。

通常の開発案件であれば、国内の安いフリーランサーを見つけて、そういう人に頼むほうが楽なのかなー、と思いますね。そういう人が、うまく見つかればですけど。

もともと英語で開発してるとか、全世界向けに開発してるような会社であれば、oDeskはお勧めですけども、日本語でやってる普通の会社にとっては言葉の壁が厚いです。


今回の案件に関して言うと、かなりうまくいったと思います。

まず依頼した時点で、時給が高くても、きちんとした返事を返してきたウクライナの業者を選定しました。oDeskでは、雇う対象をフリーランサーに絞るよりも、業者に任せた方が安心感があると思いました。

彼らは、25ドルの時給の中で、プログラマーだけでなく、英語が上手な連絡担当者も担当者としてつけてくれました。なにか問題や不明点があれば、すぐに聞いてきますし、きちんと着実に仕事を進めていきます。こっちからいちいち突っつかなくても、向こうから主導的に仕事をしてくれます。

結果的に、日本で外注したときの予想価格に比べて、半額くらいの値段で、きちんとした品質の製品を完成させることができました。

日本のシステム開発業者と比べても、かなりそつのない真面目な仕事をしていると思います。この値段で、この品質でやってくれる会社があるのだから、アメリカなど英語圏のプログラマーは大変だろうなあ、と思いますね。


僕はあまり自分の仕事能力に自信を持っていないのですが、英語で一つプロジェクトを完遂させることができて、すこし自分の能力に自信が持てた気がします。